介護施設・老人ホームの種類は9つ!それぞれの特徴やメリット・デメリット

ひと昔前まで老人ホームというと、「費用の高い有料老人ホーム」「安いけど充実したサービスを望めない「特別養護老人ホーム」という印象が強かったと思います。
しかし近年では、老人ホームの需要の高まりに応じ、サービス内容や費用形態など様々な種類の介護施設・老人ホームが存在します。

老後生活を「老人ホームで送りたい」と思っても、種類やサービス内容は様々です。今回は、どの施設が自分に適しているのか、介護施設・老人ホームの種類と特徴をご紹介します。

介護施設・老人ホームは民間型と公共型の2種類!

介護施設や老人ホームは大きく分けて「民間型」と「公共型」の2種類あります。さらに施設形態や利用条件などによって分類するると9種類に分類されます。ここでは、介護施設・老人ホームの種類や金額、利用条件を紹介していきます。

介護施設・老人ホーム種類一覧

介護施設・老人ホームの種類 費用の目安 入居条件 終の住処
初期費用 月額 自立 要支援 要介護 認知症
民間型 介護付き有料老人ホーム 0~数千万円 15~35万円
住宅型有料老人ホーム 0~数千万円 15~35万円
サービス付き高齢者向け住宅 敷金のみがほとんど 13~25万円(食費など除く)
グループホーム(認知症対応型共同生活介護) 0~30万円 13~20万円 ×
シニア向け分譲マンション 数千万~1億円 5~20万円(食費など除く) ×
公共型 特別養護老人ホーム なし 6~15万円 × ×
介護老人保険施設 なし 8~20万円 × × ×
介護療養型医療施設(2018年3月末には廃止) なし 8~20万円 × ×
ケアハウス(軽費老人ホーム) 0~数百万円 8~15万円 × × ×

:受け入れ可 :要相談 ×:不可

民間型介護施設の種類とメリット・デメリット

民間型介護施設とは、訪問介護事業や通所介護事業を行っている会社、または、医療法人などの民間企業が運営している介護施設です。公的施設と比較すると、費用は高くなりがちですが、その分、種類豊富なサービスなど様々な特徴があります。

ここでは5種類に分類される民間型介護施設の種類と特徴を紹介します。

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームでは、常駐する介護スタッフにより、介護サービスを受けることが可能です。また、医療機関との連携によって、健康管理のための医療ケアを提供している施設も多くあります。

メリット デメリット
・高級志向、医療重視、リハビリ重視など、施設ごとに特色があり、選択肢が充実している

・介護費用が定額制で、費用面で安心して暮らせる

・介護職員、看護職員の配置義務付けられているため、手厚い医療ケアが受けられる

・イベントやレクリエーションが充実している

・入居時費用に数千万円以上もかかることがあり、月額費用も高い場合が多い

・通所介護(デイサービス)などの外部の介護サービスを利用することができない

・介護度が低い人にとっては生活に制限が多くなる

 

住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームでは、比較的自立可能な高齢者を対象としています。介護が必要になった場合には、通所介護や訪問介護などの外部サービスを利用することができるので、安心して生活することができます。そのため近年では、介護付き老人ホームとの違いがなくなりつつあります。

メリット デメリット
・介護が必要になったときも、外部サービスを利用して生活が続けられる

・外部の介護サービスを、自分で自由に選択して利用できる

・高級志向から一般向けまで、設備やサービスの選択肢が多い

・イベントやレクリエーションが充実している

・介護スタッフが常駐していない

・利用した介護サービスごとに費用が発生するため、介護保険の上限を超えると費用が高くなる

・介護レベルが高くなると住み続けることが困難な場合がある

・入居費用、月額費用は高め

サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅は、基本的には、まだ介護を必要としない元気な高齢者のための施設です。介護サービスが提供されない代わりに「安否確認」と「生活相談」の2つのサービスが義務づけられています。そのため、自由度の高い生活を送ることができます。

メリット デメリット
・住宅が提供するサービスを自由に選択して利用できる

・入居時費用は敷金のみで、安く入居できる

・通常の賃貸住宅と同じように、個人専用の生活設備があるので、プライバシーを守り、自立した生活ができる

・生活援助サービスの内容は、住宅ごとの差が大きい

・介護サービスを提供していないので、介護が必要な場合は、別途外部業者と契約する必要がある

・介護レベルが高くなると住み続けることが困難な場合がある

・基本的に認知症には対応していない

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

グループホームとは、認知症高齢者が少人数(5~9人)で専門スタッフの援助を受けながら共同生活をする施設です。認知症の高齢者が入居を検討する際に一番に名前が挙がる施設です。

メリット デメリット
・認知症に特化しているため、認知症の方の介護を安心して任せられる

・認知症の方が少人数で落ち着いた生活を送れる

・家事を分担したり、レクリエーションをすることで、認知症の改善を目指せる

・通院時やトラブルがあると家族の協力が必要になることが多い

・医療依存度が高まると退所しなければならないことがある

・施設の絶対数が少ない上に、長期入所が可能なので、待機期間が長い

シニア向け分譲マンション

高齢者の生活に配慮したバリアフリー仕様の分譲マンションになります。あくまでも分譲マンションなので、介護サービスが提供されませんが、物件が自分の資産になるのが大きな特徴の1つです。

メリット デメリット
・通常の分譲マンションと同様、購入後は自分の資産になる

・自分の資産となる為、売却、譲渡、賃貸を自由に行える

・施設によっては、充実した生活援助サービスが受けられる

・物件数が少ないので、選択肢が少ない

・介護サービスの提供をしていないので、介護が必要な場合は、別途外部業者と契約する必要がある

・比較的新しい施設のため、不要になった場合にスムーズに売却できないことがある

公共型介護施設の種類とメリット・デメリット

公共型介護施設とは、国や地方公共団体、社会福祉法人などが運営している介護施設です。
国が補助金を出して設立していることから、入居費用や月額利用料などが抑えられているのが特徴です。しかし、民間型介護施設と比べると、費用の安さから待機人数が多く、入居に時間がかかってしまうこともあります。

ここでは4種類に分類される公共型介護施設の種類と特徴を紹介します。

特別養護老人ホーム

病気や障害などにより、自宅での生活が困難になった高齢者が、公的な介護サービスを受ける目的で入居する施設です。在宅介護を受けることが難しい方のための施設として非常に人気なので、入居するのに時間がかかります。

メリット デメリット
・入居時費用は無料。月額費用も10万円程度と、費用が安い

・要介護度が高くても、手厚い介護が受けられる

・長期入所が可能で終の住処にもなる

・入所難易度が非常に高く、1年以上の待期期間があることが多い

・医療ケアが限られている。一定以上の処置が必要な場合は退所が必要になることがある

・レクリエーションやイベントは充実していない

介護老人保健施設(老健)

病院と自宅の中間に位置づけられる公共型施設です。専門スタッフによるリハビリを通じて、在宅復帰することを目的としています。リハビリや医療ケアが充実しているので、暮らしの準備が整うまでの期間や次の老人ホームが見つかるまでの「仮住まい」として利用されることも多いです。

メリット デメリット
 ・自宅と病院の中間的施設として、手厚い医療ケアを受けられる

・作業療法士、理学療法士が常駐し、充実したリハビリを受けられる

・入居時費用は無料、月額費用も15万円程度と費用が安い

 ・終身利用は不可。原則として入所は3ヶ月まで

・入所した時点で、退所後の介護方針を決めておく必要がある

・入所した時点で、退所後の介護方針を決めておく必要がある・入所した時点で、退所後の介護方針を決めておく必要がある

・レクリエーションやイベントは充実していない

介護療養型医療施設(療養病床)

介護療養型医療施設のほとんどが、医療法人によって運営されており、リハビリや手厚い医療ケアを受けることが可能です。入居者6人に対して1人以上の専門スタッフの配置が義務づけられているため、介護度の高い要介護者向けの介護施設となっています。

メリット デメリット
・医師・看護職員が常駐しているため、医療依存度が高くても安心

・長期入所、ターミナルケア、看取りにも対応する

・入居時費用は無料、月額費用も15万円程度と費用が安い

・入所難易度が高く、待機期間がある場合が多い

・生活援助サービスは手薄になる傾向がある

・相部屋(多床室)になる場合が多い

・レクリエーションやイベントは充実していない

ケアハウス(軽費老人ホーム)

軽費老人ホームA型・B型・C型と3種類あります。軽費老人ホームA型は食事サービスがあり、B型は食事サービスがなく、自炊ができる施設。ケアハウスC型はA型同様に食事サービスがあり重度の要介護状態になっても住み続けられる施設です。
介護において、ケアハウスとは主に軽費老人ホームC型の事をいいます。

メリット デメリット
・数十万円~数百万円程度の入居一時金が必要だが、総額の費用は安い

・「介護型」であれば、要介護度が上がっても住み続けられることが多い

・生活設備が個室の居室内に設置されているので、自由な生活が送れる

・「自立型」では介護レベルが上がると退所を求められるケースが多い

・「介護型」は人気が高く、待機期間が長くなる場合が多い

まとめ

介護施設・老人ホームは決して安いとは言えませんし、入居まで待たされることも少なくありません。だからこそ、自分に合う施設を慎重に選んでいくことが必要です。
老後に介護施設の利用を考えている人は、上記で説明した、介護施設の9種類それぞれの条件やメリット・デメリットを参考にし、自分に合った介護施設を選択して、充実した老後を送ってもらえると幸いです。